━━━━━━━ Column. コラム

Home Fortunate Lecture Blog Mail


               
 つらいこと  



あいうえお【つ】


お題【つらいこと】





お昼休み。

公園のベンチでお弁当食べてた。


「隣にいいですか?」



ふと前を見ると年配のご婦人が。


「あ、どうぞ!」


婦人は
静かに腰を下ろした。



再び、
気にせずにお弁当を食べ続けていたら、


婦人が遠慮気味に話かけてきた。


少し陰がある。



婦人の話に、お弁当をつつきながら、
適当に相槌をうちつつ、聞いていた。




話の内容は、
婦人が信仰する宗教についてだった。


その宗教に自分自身が初めて出逢った時の話から、
この教えがいかに重要なものであるか、云々と・・・。



いろんな人がいるんだなぁ・・・



「何がきっかけで入信したんですか?」



最初、集会のような中で、ビデオを見せられたらしい。

内容はいかに世の中が恐ろしいかという生々しい映像だったと。



色々と話を聞いていたら、ふと婦人が言った。



「あなたのように話を聞いてくれる人は珍しいわ。
 お弁当食べる姿にとてもいい人のような気がしてねぇ。

 私の息子も娘も、ちっとも話を聞いてくれないし、
 周囲の人もみな、全然聞いてくれないのよ。」

「この宗教がもっともっと広がったらどんなに良いかと思うのに」と。






「お布施みたいにお金を要求されたりしました?」



「いいえ、でも私は年金からいくらかを送金してるんです。」



その宗教で上層部?的な地位になるためには、
何百万も払ったりするらしい。



最後に婦人は、メモに自分の連絡先を書き、
婦人が持っていたその宗教の教祖が書いたらしい
分厚い本にメモを挟み、プレゼントしてくれた。


「何度でも、何度でも、繰り返し読んで下さいね」と立ち去った。



最初、遠慮気味に隣に座ってきて、
ポツリポツリと声をかけてきた時の陰はなく、
とても明るい顔だった。





― これは家族の話。



まったく。

お昼休みとはいえ、こんなにのんびり話を聞いてくる家族に
ちょっと引きながらも(汗)

見ず知らずの他人が、じっくり話しを聞いてくれたことで、
そのご婦人の中にどういう変化が起こるだろう、と


そのご婦人のことを想った。



家族や知人、周囲の人達から反対され呆れられた
生活の中の孤独な信仰。


話を聞いてくれない目の前の人達を嘆き、
遠くの教祖を絶対だと考える。


そんな情景が浮かぶ。


幸せを感じてるだろうか?
集会ではなく、
日常の中に幸せを感じることができてるのだろうか?って。



いらぬ世話だと思うけど。



愛する家族から無視されることって
辛いことだと思う。


自分が信じてしまったモノが周囲に認めてもらえない。
認めるどころか、相手にさえされない。



そんな辛い状況にいるのに、どこを求めていくんだろう?


その宗教を広めることで、たとえば、世直し?
その大義のためなら、
家族や周囲から相手にされない辛い日常でも構わない、と?


大きな金額の布施で地位が上がるという宗教で
そんな大義を成すことができるのだろうか?




分厚い本の表紙の教祖の写真を見ながら、
能天気な家族いわく、


「ホント、何でもかんでも資本主義なんだね〜。o○」


「マインドコントロール」って凄いよね〜w




・・・・( ̄^ ̄;




「明日もそのベンチで食べなさい。そして、
 婦人のマインドコントロールを解いてしまうくらい語れ!w」


「ん〜、、もっとヒマならね〜♪」



はぁ・・・(__;



←コラムトップへ


Home Fortunate Lecture Blog Mail

           Copyright (C) 2014〜 開運方位!あなたの夢を叶える開運 法!Fortunate cafe All rights reserved.Produced by Okano Yuka